ハンドボールのシュートは、得点を決めるために欠かせない技術です。
しかし、シュートを上手くするには、どのようなコツや練習法があるのでしょうか?
「ジャンプシュートはうまく打てない」
「ステップシュートが安定しない」
「コースの選び方がわからない」
ハンドボールのシュートに悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
そこで、この記事では、ハンドボールのシュートのコツと練習法をこっそりお伝えします。
まずは、ジャンプシュートやステップシュートなど、シュートの種類や使い分け方について説明。
次に、肘や手首の使い方、コースの選び方やフェイントの仕方など、シュートに関する様々なポイントを紹介します。
また、壁を使ったシュート練習など、上達するための練習法も詳しく解説します。
この記事を読んで、ハンドボールのシュートを上達させましょう!
- ハンドボールのジャンプシュートの打ち方とコツ
- シュートスピードと精度を上げる練習方法
- シュートフェイントの仕方
- シュートコースの選び方
- ゴールの各部位を打つ練習法
ハンドボールのシュートのコツ
ハンドボールのジャンプシュートの打ち方
ハンドボールのジャンプシュートは、地面から飛び上がってシュートを打つことで、高い打点からゴールに狙いを定めやすくなります。
まずは、正面を向いて両足を肩幅に開き、膝を深く曲げて体重を後ろに移動させます。
そこから膝と足首の力を利用してジャンプし、空中で膝を引きつけて体をコンパクトにします。
狙いを定める際は、上体を前に出して肘を高く上げ、手首のスナップを活用して強いパワーを発揮できるようにします。
着地の際も両足で体重を受け止められるよう、膝を柔らかく曲げましょう。
狙うコースは基本的にゴール左右の隅を狙うのがオススメです。
正面や中央付近はキーパーの守備範囲が広いため、打ちづらいです。
隅に狙うことで得点確率が高まります。
身体の開き具合や肘の角度、手首の角度とタイミングを掴むことがジャンプシュートのコツです。
ジャンプしてシュートを打つメリット
ジャンプシュートの最大のメリットは、高い打点から狙いやすくなることです。
立位でのシュートよりも10cm程度高い位置からボールを放つことができるので、ゴールを見通しやすくコースの精度が上がります。
もう一つのメリットは、パワーの発生です。
着地する前の浮き上がる瞬間に体の筋力を最大限に発揮することで、ボールに非常に高い初速度を与えられます。
スピードのあるシュートは反応する時間がキーパーに与えず、打ち抜く力が増すでしょう。
さらに、空中にいる時間が長いジャンプシュートは、様々なフェイントを施しやすい利点があります。
方向転換したり、打つタイミングをずらしたりすることで、キーパーやブロッカーの注視を惑わせることができます。
不意を突くシュートは防ぎにくいため効果抜群です。
このように、ジャンプシュートには高さ、パワー、フェイントしやすさなど、多くのメリットがあります。
上達のためにはジャンプのタイミングと空中でのボールコントロールがポイント。
その両方を磨いていきましょう。
ジャンプシュートの体勢と着地のポイント
ジャンプシュートを打つ際の体勢のポイントは、まず腰を低くして地面からの反発力を高めることです。
次に、膝と足首の曲げ伸ばしのタイミングを意識して跳ね上がる力をつけましょう。
空中ではスクワットのように両脚を引きつけてコンパクトなフォームを保ち、上体を前傾させて安定感を増します。
着地の際は、両足で体重を受け止められるように下半身の筋肉をしっかり使うことが大切です。
特に膝と足首は柔らかく折れ曲がるようにして、着地のショックを和らげましょう。
着地の際には体重移動を上手く利用して次のプレーにつなげることも可能です。
空中フォームと着地のフォームの両方を安定させるキーポイントは、腰の強さと下半身の筋力です。
ウエートトレーニングなどを取り入れ、ジャンプ力や着地時の衝撃吸収力を高めていきましょう。
そうすることでパワフルで安定感のあるジャンプシュートが可能になります。
ジャンプシュートの狙い目の選び方
ジャンプシュートでゴールを狙う際のポイントは、ゴール隅を狙うことです。
ゴールの中央や正面はキーパーの守備範囲が広く、打ちにくいエリアになります。
一方で両隅は死角に近いため、キーパーが反応しづらい場所です。
特に逆サイドの角度がつく反対隅は打ち抜きやすいでしょう。
狙う高さも重要で、床すれすれやゴールの中央より少し上がり気味に狙うのが理想です。
低すぎるとキーパーに止められ、高すぎても当てにくくなります。
自分の打点からゴールまでの距離感を理解して、精度の高いコースを狙いましょう。
さらに、キーパーの立ち位置や視線の向きに合わせて、狙うコースを柔軟に変化させることも大切です。
キーパーの小さな隙を見つける観察力が、精度の高いシュートを生み出します。
ジャンプシュートのフェイントの仕方
ジャンプシュートの大きなメリットの一つにフェイントのしやすさがあります。
空中に浮いている間に方向転換したり、タイミングをずらしたりすることで守備側を翻弄できます。
代表的なフェイントは、途中で方向転換する「ステップフェイント」。
ジャンプして体を左に開いて射るフェイントを見せた後、右に打ち分けるといった使い方があります。
守備側の重心が反応して付いて来るのを利用することがポイント!
もう一つが、「タイミングの遅らせ」です。
インステップの足をすぐに出さず浮き上がる時間を長く取ることで、ブロックのタイミングを外します。
守備側が飛び出して来る隙を突いてシュートを決めましょう。
これらのフェイントを使いこなすコツは、空中でのボールコントロール能力です。
浮いている間のボールの挙動を読まれないようにしつつ、自在に操作できる技術が求められます。
そのためには普段の練習から空中コントロールを意識することが重要です。
ハンドボールのシュート練習法
壁を使ったシュート練習のメリット
壁を使ったハンドボールのシュート練習には、以下のようなメリットがあります。
- 独りでも出来るため、練習時間を自由に設定できる
- 正確なボールコントロール能力が身につく
- 壁にボールが当たる反動で、パスの受け方が学べる
- 力加減を誤らない範囲での反復練習が可能
- 守備からの緊迫感がない分、基本動作に集中できる
特に、壁と自分の間の距離感や角度を調整しながら、さまざまなシュートフォームの技術を反復して体得していくことができます。
壁を利用すれば、独自の切り返しパスといった個の練習も行いやすいでしょう。
単調な練習になりがちなところを工夫することで、飽きずに基本技術の向上につなげられます。
ゴールの各部位を的確に打てるようになる練習法
ハンドボールでのシュートがゴールのあらゆる部位を決められるようになるコツは、狙った場所を意識した練習を積むことです。
例えば、2メートル四方の正方形を描いた的を作製し、その的の各領域にスコアを割り振ります。
端や隅の狭い領域には多くの点数を設定し、大きな中央部には少ない点数を設定します。
この的を使い、与えられた点数をできるだけ稼ぐことを目指して練習します。
狙ったエリアに正確に当てることが求められるため、コース打ち込みの精度が高まっていきます。
的を動かす、距離を変えるなどの工夫で、状況に応じたシュートを身につけることも可能です。
ゴールインできるだけでなく、狙った場所を決める力が磨かれる良いトレーニングになります。
シュートスピードと精度を高める方法
ハンドボールのシュートでスピードと精度を高めるコツは、上体と下半身の連動を意識することです。
まずは足腰の筋力を鍛え、地面を力強く蹴って球速の源となる初速をつけましょう。
次に、腕の振りから指先でボールを放す瞬間までの動きの一連の流れを体得していきます。
基本動作で力加減をコントロールしながら、リズミカルに正確なフォームを反復することが大切です。
狙った場所に必ず当てられることを目標に確実に打ち込んでいきます。
さらに、立位での定位置シュートだけでなく、ドリブルしながらのジャンプシュートやステップシュートといった状況を想定した練習にも取り組みましょう。
試合と同じようなシューティングを意識することで、実戦でも同じ動きが再現しやすくなります。
シュートフェイントのマスター法
ハンドボールで効果的なシュートフェイントをマスターするコツは、以下の3つのポイントにあります。
一つ目は、顔の視線と体の動きを誇張すること。
目線と体の動きでわざと大きく反対方向へのシュートを示唆し、シュート本来の狙いを隠すことが大切です。
二つ目は、フェイントのタイミング。
守備選手の重心が惑う最も脆(ぜい)弱なタイミングを見極め、その瞬間にフェイントを仕掛けます。遅すぎても早すぎても効果が薄れます。
三つ目は、フェイントから本番シュートへの移行スピード。
一瞬の隙をつく狙いですから、フェイントからシュートへはスムーズかつスピーディに移行することがポイント。繰り返し同じ動きを身につけることが大事です。
これら3つの要素を熟成させた上で、試合での運用を意識していけば、高確率で決まるドリブルシュートが身につきます。
シュートコースの選択眼を養う練習
ハンドボールでのシュートコースの選択眼を養う効果的な練習法は、ゴールにマーカーを置いて的を設定する方法です。
ゴール下の各位置に色分けしたマーカーを置き、そのマーカーの位置を目標にシュートを打ち込んでいきます。
マーカーの個数を徐々に増やしていって、更に高度なコース打ちを目指します。
左右角度のついたコースへのシュートや、ゴール正面での微妙なコースへのシュートも想定したマーカーの置き方を工夫しましょう。
最終的にはマーカーを外して、空想上の的を意識してシュートできるようになることが目標です。
こうしたコース選択のセンスは、試合での選手の守備位置や立ち位置を把握する視野と想像力が関係します。
毎日の練習でその感覚を研ぎ澄ましていきましょう。
ハンドボールのシュートのコツ:まとめ
今回ご紹介したハンドボールのシュートのコツでは、ジャンプシュートの方法から練習法まで多岐にわたるポイントを解説しました。
特にジャンプシュートは、空中での打点の高さと安定感、フェイントのしやすさなど、多くのメリットがある重要なシューティングテクニックであることがわかりました。
ジャンプと着地の両方を安定させることがポイントで、そのためには下半身の筋力強化が欠かせません。
また、壁を使った練習では基本動作を反復しやすい利点があり、的を使った練習でコース打ち込みの精度も高められます。
こうした自主トレーニングで少しずつ実力を磨き上げることが大切です。
シュートを武器に試合を優位に進めるには、上体と下半身の連動を意識した力強い打球と、精度の高いコース打ちこみが欠かせません。
今回のポイントを参考に、日頃の練習でシューティングスキルを高めていきましょう。